高血圧の患者さんでは、血圧がどのぐらい下がればよいのか?

高血圧の患者さんでは、血圧がどのぐらい下がればよいのか?については現在でも明確ではありません。

日本では、他の病気がない患者さん(後期高齢者以外)の高血圧の治療目標値は140/90㎜Hg未満(高血圧治療ガイドライン2014 日本高血圧学会(2014年発行))となっています。

昨年米国実施発表された臨床試験1)では、50歳以上の高血圧患者(糖尿病合併例や脳卒中既往例は除く)で収縮期血圧の治療目標を120以下にした方が140以下にするよりも心不全・心血管死亡・全死亡が少ないという結果だったそうです。

高血圧の目標値は人により異なるため医師とよく相談する必要がありますが、いずれにしてもしっかり降圧治療を行う方がよい結果につながりそうです。 

(1) SPRINT試験 N Engl J Med 2015;373:2103-16.)